実験11

CG制作で座りっぱなしのクリエイターにingを貸してみた CG制作で座りっぱなしのクリエイターにingを貸してみた

世の中の動かしてみたいアレやコレやにingを足したらどうなるのかやってみたコクヨの実験

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ingのコンセプトムービーを作ったCGクリエイターにお話を聞きます!

CGというものがある。映画やドラマ、CMなどで使われるパソコンで作成される技術のことだ。本当はないものを作り出すことができるのだ。このCGはクリエイターによって作り出される。

CGクリエイターの方々はどのように本当にはないものを作り出しているのだろうか。ぜひお話を聞いてみたいと思う。

フルCGのing フルCGのing

今までの椅子の概念を覆す椅子「 ing」では、その素晴らしさを伝えるべく、コンセプトムービーを制作した。このムービーはフルCGで作られている。かなりリアリティがあるingも登場するけれど、全てCGなのだ。
今回はムービー制作したCG・VFX制作を行う「jitto」の尹剛志(ゆん たけし)さんを訪ねた。尹さんはムービーの演出を担当した方だ。

jittoの尹剛志さん

― 今回のムービーの見所はどんなところでしょうか?

(尹) ingの可動域の表現です。CGの人間を椅子に座らせてどのように動くか、どうすれば一番ポテンシャルを説明できるかをかなり考えて作りました。実際に ingに座っている人にしかわからないことなので、僕も制作中はずっと ingに座っていましたよ。

― あの動きはどのように作ったんですか?

(尹)ダンサーさんを呼んでモーションキャプチャーをつけてもらいました。椅子は本来座るだけですが、 ingは座面が動くので、ダンサーさんがこんなのはどうだろうと自由に演技してくれて、僕も事前に ingに座っていたので、こうできるだろうと意見を出し合いながら作りました。

モーションキャプチャーとは人などに専用のスーツを着てもらい、その動きを撮ってCGに反映させるというもの。ハリウッド映画などにも使われている技術だ。

ingの動きもリアルですよね

(尹)今回は ingにもモーションキャプチャーを付けて、正確な動きを撮っています。CGの映像ではあるけれど、説得力のある映像になったのではないかと思います。

このようにモーションキャプチャーをつけると、

こうなります!!!

― 反応はどうでしたか?

(尹)すごく好評でした。自分では言っていないのですが、ツイッターなどで知り合いが「これすごい! 誰が作ったんだ」と言っていたので、僕が作りました! と。

― 自分が作ったものって家で見たりしますか?

(尹)いや、しばらくは絶対に見ないです。2カ月くらいは見たくない感じですね。まだできたんじゃないか、というスイッチが入っているので、その時に見ると、こうできたのに、ああできたのにと絶対に思ってしまって。ただ2カ月くらい経つと「いいな!」と思えてきます。

― なんと、ストイックな!

(尹)今回のようなフルCGってある意味、終わりがないんです。何もないところから生み出さなければいけません。いかようにでもできちゃうんですよね。実写撮影したものとは違ってCGは戻れるんですよ。普通、タレントさんを撮って、「なんか違うな、、、」と思っても、もう撮り終わっていたら、戻れないのですが、CGはいくらでも戻って作れちゃう。そういう意味で自由すぎるので、いつまででも作れちゃうんです。

CGって大変? CGって大変?

― 尹さんはCGを作って何年くらいになるんですか?

(尹)僕は20年くらいですかね。20年前と今では同じCGでも全然違います。モーションキャプチャーは昔からありましたが、もっと高価でなかなか使えるものではなかったです。技術ももちろん良くなっています。

― 技術が良くなると仕事量は減るんですか?

(尹)難しい問題ですね。技術が革新すると楽にはなるんですが、クオリティや出力するサイズ(4Kや8Kなど)が大きくなって相殺されるイメージです。ごまかしが利かないので大変なことは変わらないですね。お客さんの目も肥えてきているので、要求も高くなります。昔のCGは内容もライトなものが多かったと思うのですが、今はもっと手の込んだものを求められます。

― 確かによりリアルなものを見たい! ってなっていますね。

(尹)さらに常にインプットを続けなければならないのがCGです。去年やっていたことでも、今はもう古いみたいになります。さらに2、3年前に使っていたソフトが使えなくなったりもします。メジャーなものが半年単位で変わります。ソフトが違うと操作も違うため、そういう勉強の時間もあるので、座っている時間が長い仕事ですね。

― 大変な仕事ですね。1日どのくらい座っているんですか?

(尹)12-13時間は座っていると思います。楽しい仕事ですが、そこは大変かもしれないですね。

ingはどうでしたか?

(尹) ingに座ると自然といい姿勢になっていたのだと思います。それに、揺らしながら作業をしていましたが、いつもより集中できた気がします。集中しているんですが、揺れちゃうんですよ。
体を動かしながら仕事ができる。こういう椅子があるんだ、と驚きました。

― 理想的な椅子だったんですね!

(尹)僕が座っているのを見て、周りもこれいいな、って座りに来ました。 椅子は商売道具の中で一番大事。お金をかけるべきものだと思っています。

椅子に座る時間が長くなる 椅子に座る時間が長くなる

― 時代と共に作り手も変わってきましたか?

(尹)そうですね、僕は今、専門学校で週1回CGを教えているんですが、作りたいものが変わってきています。僕らの頃はゴジラなどのVFXが流行っていて、映画をやりたいと思って始める人が多かったです。ただ今はアニメをやりたい人が増えています。アニメって世界的に評価が高いので、そこにアンテナが反応してるんじゃないかな。実写をやりたい人、と聞いても誰も反応しない。ジャパニメーションが人気です。

― CGの世界は大変ですよね、、、

(尹)誰でもできる、みたいなことにはなっています。操作が簡単になって誰でも扱えます。ただ今はさらに上に行っているんです。誰でも作れるのはわかったけど、それ以上が求められている。そもそもCGはプログラムから始まって、絵が描ける人がCGを扱えるといいよねとなったのですが、今またプログラムに戻ってきました。

― CGはプログラムも必要なんですね

(尹)そうですね。例えばですが、1人の人間がいて、それを1万人配置したいと思います。今までは本当に1万人を配置しないとダメでした。最近はハリウッドなどもそうですが、圧倒的な量とかを求められるようになっています。宇宙空間で隕石が飛び交っているとか。1という人間の単位をコピーすると1万にはなるんですが、そうするとコンピュータは動かない。そこで1という単位を1万にコピーしても1と認識する技術があるんですね。インスタンスとかという言葉があって、データが同じなので、かける1万ではなく、1という。これがプログラミングになってきます。

― 全く何を言っているのかわからない話ですね。すごいのはわかるんですが!

(尹)その辺が大変です。絵も描けなきゃいけないし、C++、Pythonなどのプログラムも使えなきゃいけない。とにかく覚えることがたくさんです。その結果、1日12-13時間を椅子に座って過ごすということになります。ですから、体が動く環境、頭も動く環境をサポートする ingは素晴らしい椅子ということになります! 疲れが全然違う気がします。

― 今回のムービーでもプログラムは使われているんですか?

(尹)体にラインが走っているところはプログラムです。

これです!

(尹)今回は体がラインで構成されていますが、これは手でデザインしたわけではなく、体の中に点を打つと、流体の中を動き出す。体の内側に点があるので、外には出ないと命令してあって、1分間自由に動かした後の軌跡を繋げたラインなんです。一定の法則で動くラインになった方が椅子のコンセプトに合うと思いまして。

― 確かにカッコいいです! でも、話がすごすぎてもうわからない!

(尹)楽しい世界なんですけど!

CGも椅子も進化している CGも椅子も進化している

ingのコンセプトムービーを作った方に話を聞いた。カッコいい映像を作る人はやはり勉強を怠らないし、常にいいものを作ろうと考えている。その結果、 座る時間が長い人にも ingは大変好評だった。革新的な椅子はクリエイターを手助けしていると言える。今後、 ingでもっとすごい技術と作品が生まれるのではないだろうか。

ing(イング)使用上のご注意※
本製品は事務用回転イスです。医療機器ではありません。治療目的での使用はご遠慮ください。
実験結果 クリエイターの世界でもingが活躍する可能性がある!
あなたの会社にもいつかingが!? この実験記事をシェアする
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